世界の名馬を日本語で ブログ版 -127ページ目

エクスターミネーター (Exterminator)

1915~1945 セン 栗毛 米国産

McGee

鹿 1900

White Knight Sir Hugo
Whitelock
Remorse Hermit
Vex

Fair Empress

黒鹿 1899

Jim Gore Hindoo
Katie
Merrythought Pirate of Penzance
Raybelle

 

米、加、墨で100戦50勝

主な勝ち鞍:ケンタッキー・ダービー、サラトガC(4回)、ピムリコC(3回)、トロント・オータムC(3回)、ラトニアC

 

7頭立ての7番人気で迎えたケンタッキー・ダービー(ダ2000m)では2番人気エスコバを1馬身おさえて優勝。下級レースで力を付けたあと当時の大レース・ラトニアC(ダ3600m)を鼻差で勝つ。4歳、古馬最強を決めるサラトガC(ダ2800m)を2分58秒のレコードで勝つと翌年は2分56秒4で自己レコードを大幅に更新。3年目はライバルが対戦を避けたため単走となり、4年目を鼻差で勝ってサラトガC4連覇。タフな走りでアメリカ中の競馬場を周ってファンを魅了し、9歳で引退するまでに100戦を消化。出走したレースも1000mから3600mまでと幅広く、史上最多ステークス勝ち、当時の収得賞金レコードなど様々な記録を残した。5歳時、2歳下の名馬マンノウォー との対戦を熱望されたがマンノウォー陣営がこれを避けたために実現しなかった。

 

参考文献:『伝説の名馬2』 p.121-131

エクリプス (Eclipse)

1764~1789 牡 栗毛 英国産】

Marske

黒鹿 1750

Squirt Bartlett's Childers
Sister to Old Country Wench
Blacklegs Mare Blacklegs
Daughter of

Spilleta

鹿 1749

Regulus Godolphin Arabian
Grey Robinson
Mother Western Smith's son of Snake
Old Montagu Mare

 

英国で18戦18勝(26戦26勝など異説あり)

主な勝ち鞍:キングズ・プレート、マッチレースなど

 

ダーレー・アラビアンの直系4代目にして、サラブレッド種の礎を築いた伝説的名馬。現存するサラブレッドの90%以上がエクリプスを父系先祖に持つと云われるが、調教を始めた頃は気性が荒く、一時は去勢も考えられたと伝えられている。5歳5月のヒート競争(芝6400m)でデビューし、出走したすべてのレースに圧勝。その絶対的な強さは「1着エクリプス、他の馬はどこにもいない。」の名台詞で知られている。対戦相手が見つからず、単走でレースに出ることも度々あった。出走記録には諸説あり、18戦や26戦などさまざまだが、いずれにせよ全てに勝って6歳で引退したことは間違いないらしい。直仔ポトエイトオーズ、キングファーガスを通じてサラブレッドの一大血統表を創造した。

 

参考文献:

『伝説の名馬1』 p.287-297

『世界名馬ファイル』 p.14-17

 

【うまコラム1】⇒⇒ヒート競争

【うまコラム2】⇒⇒エクリプスあれこれ

エルコンドルパサー (El Condor Pasa)

1995~2002 牡 黒鹿毛 米国産

Kingmambo

鹿 1990

Mr.prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble

サドラーズギャル

鹿 1989

Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
Glenveagh Seattle Slew
Lisadell

 

日、仏で11戦8勝 (GⅠ3勝

主な勝ち鞍:サンクルー大賞GⅠ 、ジャパンCGⅠ、NHKマイルCGⅠ、フォア賞GⅡ、ニュージーランドT4歳SGⅡ

 

4戦4勝で迎えた3歳NHKマイルC(G1芝1600m)はゴール前で手綱を抑える余裕の勝利。毎日王冠(G2芝1800m)で古馬サイレンススズカに完敗するも国際G1ジャパンC(芝2400m)では女傑エアグルーヴを2馬身1/2差、日本ダービー馬スペシャルウィークをさらに1/2馬身置き去りにして優勝。海外緒戦となったイスパーン賞(G1芝1850m)では直線でクロコルージュに交わされ2着に敗れたが、続くサンクルー大賞(G1芝2400m)では前年の凱旋門賞馬サガミックス、欧州年度代表馬ドリームウェルらを抑えて2馬身1/2差の快勝。フォア賞(G2芝2400m)を首差で勝った後、2番人気で凱旋門賞(G1芝2400m)に挑戦。スタートから果敢に逃げたが、残り400m過ぎから追い込んで来た仏・愛ダービー馬モンジュー に残り100mで並ばれ半馬身差の2着に敗れた。99年度国際クラシフィケーション134。

 

参考文献:『週間Gallop』『Gallop臨時増刊 週刊100名馬 83』

三冠馬の条件

三冠馬になる為にはいくつかの条件があって、そのうちの1つは「同世代」に恵まれること、なんだそうです。

 

ナリタブライアンとシンボリルドルフで検証してみましょう。

 

ナリタブライアン世代のライバルはサクラスーパーオー、エアダブリン、ヤシマソブリン、ナムラコクオーにスターマンくらいでしょうか。同い年にサクラローレルとオフサイドトラップがいますが彼らが力をつけたのは古馬になってからですね。

 

シンボリルドルフ世代のライバルはビゼンニシキ、スズマッハ、ゴールドウェイ、スズパレードにニシノライデンくらいかな。

 

言われてみると確かにナリタブライアン、シンボリルドルフが頭ひとつ抜けてるんですね。テイエムオペラオーの世代はアドマイヤベガとナリタトップロードが。スペシャルウィークの時はキングヘイローとセイウンスカイが。といった具合に、明確なライバルがいる年に三冠を達成するのは至難の業と言えます。

 

さて、今年のディープインパクト世代の力関係は如何ほどでしょうか。

 

※この記事の出所どこだったかな~。たしかアグネスタキオンが皐月賞勝ったときにギャロップの誰かのコラムに載ってたと思うんですけど、ごめんなさい。見つかりませんでした。

オーモンド (Ormonde)

1883~1904 牡 鹿毛 英国産

Bend Or

栗 1877

Doncaster Stockwell
Marigold
Rouge Rose Thormanby
Ellen Horne

Lily Agnes

鹿 1871

Macaroni Sweetmeat
Jocose
Polly Agnes The cure
Miss Agnes

 

英国で16戦16勝

主な勝ち鞍:英国三冠、セントジェームズパレスS、チャンピオンS、ハードウィックS(2回)、ニューマーケット・セントレジャー

 

2歳時は3戦してすべて圧勝。しかし、同世代に16戦全勝のザバードやミンティング(英2000ギニー1番人気、後のパリ大賞馬)らがいたためこの時点では最強と言い難い存在だったが、3歳英2000ギニー(芝1600m)でミンティングを2馬身、英ダービー(芝2400m)ではザバードに1馬身1/2差をつけて快勝。ハードウィックS(芝2400m)で前年の英ニ冠馬メルトンを蹴散らし、休養明けで臨んだ英セントレジャー(芝3000m)ではキャンターのままでセントミリンに4馬身差をつけて圧勝。史上4頭目の英国三冠馬となった。 秋も走り続けて3歳通算10戦10勝。母親譲りの喘鳴症(ぜんめいしょう=ノド鳴り。充分な呼吸が出来ず運動能力が低下する)がたたって、4歳3戦して引退。苦戦したのは4歳ハードウィックSのミンティングに首差勝ちした時くらいで、他のレースでは他馬を寄せ付けなかった。

 

参考文献:『伝説の名馬2』 p.191-201